エルミから日記帳をもらったのでつけてみることにする。
エルミって本当、気が利くっていうか女心を熟知してるっていうか…
とにかくラファとは大違い。彼って本当に鈍感なんだもの。
エルミみたいな人を紳士っていうんだろうなあ。

私とラファがラトメディアに来て神護隊のお世話になるようになって、
そろそろ一月くらいになります。
最初はラファがラトメを飛び出しちゃったり、いろいろ大変だったけど、
今はラファもラトメに馴染んだみたい。

いつだったか父さんが言ってた気がするけど、私とユールの故郷はラトメなんだって。
舞宿塔の裏から差し込む夕陽がとても綺麗なんだよ、って言ってたけど本当だった。
ユールにも見せてあげたいな。
だけど、父さんのせいでこんな年になるまで故郷に帰れなかったなんて、
そう思うとなんだか…やめます、父さんの話はわざわざ日記帳に書くことじゃないよね。

このラトメのどこかに私たちのお母さんもいるのかな。
実はもうどこかで会ってたりして。まさかね。