1月33日 晴れ
今日インテレディアに着きました。すごく遠かった。
小さい時だからあんまり覚えてないけど、旅してた頃にも来たことある村だと思う。
インテレディアは食料が安いとかでよく来てた気がするから。

そうそう、今滞在してる名もなき村に、エルフが一人住んでたの!
自分の村にエルフがいるなんてすごいよね、いいなあ。
それなのにどうしてギルビスはあんなに嫌そうな顔してたんだろう。
私はレクセに来て長いから、そういうのの差別とかあんまり知らないけど、
(だってレクセっていろんな人が来るんだもの!
差別のない町っていいよね)
やっぱりこういう田舎だとエルフを差別してたりするのかなあ。
ソラはぜんぜん気にしてないかんじだったけど。

今日はソラの家…宿屋だけど…に泊まってます。
巫子のリィナに、ラトメに行くことを断られちゃった。
リィナとお兄さんのギルビスは、両親を巫子狩りに殺されちゃったんだって。
父さんはともかくとしても、私だって、ユールが巫子狩りに…なんて、考えたくない。
でもあのままレクセにいたらそういう可能性だってあったんだよね。
ラトメに行って、私、よかったのかもしれない。
あの子のことだから、占いか何かで私たちが巫子になったことだって感づいてるはずだし。
でも、私だってユールが巫子狩りのせいで死んじゃったりしたら、
ファナティライストも、ラトメも両方憎んじゃうかもしれない。
そう思うと、リィナの願いはかなえてあげたほうがいいんじゃないかな…
ギルビスだって、命の危険があるのに妹を自分から離したくなんてないし、
かといって故郷も離れたくないよね。
私は旅暮らしだったから、故郷っていってもあんまりピンとこないけど、
レクセだってラトメだって、ギルビスみたいに十年以上もいたわけじゃないのに、
私大好きだもん。
きっと生まれたときからずっとその場所にいたら、
離れるのだって惜しいくらいにそこにいたいって思うのかもしれない。

なんで、巫子狩りは平然と人を殺せるのかな。
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